収納量は壁の量

 マイホーム計画を考えていく中で、収納に関する悩みや希望を持つ人は多いのではないでしょうか。

 

 昔の家と比べても、収納率(床面積に占める収納の割合)は、確かに増えてきています。

 昔ながらの押し入れや納戸に加え、ウォークインクローゼットやシューズクローク、パントリーなどの収納に関するものが間取りの要望として出てくるのも増えてきました。

 

 しかしここで注意が必要な部分があります。

 これは男性脳と女性脳にも絡むことではありますが、本当に収納量が確保できているのかということです。

 女性の多くは間取り上そこに空間があるということに満足しがちです。

 ウォークインクローゼットなどがその最たる例になりますが、そもそもを考えると、空間が必要なのではなく、収納できる量が必要なはずです。

 

 その空間の中でどれだけの収納量があるかを決めるには、収納できる壁の量がどれだけあるか。ドアや窓の前には収納しませんし(可能ではありますが……)、人が動くところにあっても邪魔になります。

 収納できる壁の量を知るためには、単位空間という人の動きに必要な空間に関する知識や立体感覚などが重要になってきます。

 

 実はそういう意味で、男性脳を駆使しないと、いい収納は作れません。男性の多くが生活感を持たないところに難しさもあるのですが……。

 出来上がった空間をどう使うかは、イメージでとらえられる女性脳が得意ですが、そもそもの空間をどう作るかは、男性脳の役割なのです。

 いくら女性脳を駆使しようと思っても、そもそもの空間が不十分であるならば、活躍の場が減ってしまうわけです。

 

 

 そして今、最も検討の足りなさを感じるのが、リビングやダイニングの収納です。

 マンションやアパートの場合、自然と壁が多くなります。それは隣にも家があるので、絶対的に窓を作れない場所があるからです。

 しかし戸建て住宅の場合、外周に何もないので窓を付けることが出来、しかもせっかくだからと広い空間を望む方も多く、
リビング周りの壁は、賃貸住宅よりも少なくなることもしばしば。モノが置ける壁が少なくなりがちです。

 確かに納戸などの集中収納も必要です。しかしそれは季節ものなどの収納に必要であって、リビング周りの細々としたものの収納としては不適切です。

 収納は適材適所。使う場所の近くにあるのが、本来使いやすい収納です。
 

 リビング周りの収納に必要なのは、
1、見やすいこと
2、取り出しやすいこと
3、しまいやすいこと
 この3つです。

 見やすくなく、取り出しやすくなく、しまいやすくないから、必要なものを出す時に余計なものまで出すことになってしまってモノが散乱したり、常に使ったりするものを片づけずに手元に置いておきたくなります。
 

 これら3つに必要なのは、床面積や空間ではなく、壁の量、つまり”面”です。
 特にリビング周りで使うものに奥行きが必要なものは少なく、20cmもあればしまえるものがほとんどです。30cmあれば、A4の書類や雑誌だって、立てて置くことが出来ます。

 当初から収納を作っておくことも重要ですが、例え無くても、壁さえあれば後々家具で補充できます。壁がなければ、家具を置くことすら出来ずに、結果的に片付かなくなってくるわけです。

 私が間取りをチェックさせて頂く際には、収納が足りなくなる可能性がある部分も見ていきます。将来的に確実に家具を置くだろうという場所も見えてきますので、それも踏まえた提案をさせて頂いています。

 場合によっては壁を作ったり、無駄なカウンターを取り除いたり、家を作る前だからこそ出来る提案というものがあるのです。

 せっかくの空間を出来るだけスッキリさせるために、面を意識して収納計画を考えていくのはおススメです。

 

 そして初めての経験だからこそ、プロの手助けによって、ちゃんとした選択肢を持つということが重要になります。

 

 

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