住宅ローンの変化

 家づくりの計画を始めると、色々な方が様々な意見を下さいます。それはとても有難いことですね。特に親御様は自分の子供は心配ですから、いろんなアドバイスを下さいます。


 そんなアドバイスの一つに、「出来るだけ頭金を貯めて、ローンは少なくするんだよ。ローンは返しても返しても、なかなか元金が減らないからね」というのを良く聞きます。


 これは間違いではなく、ただし誤解も含まれているものです。


 というのは、親御様が家を建てられた時との金利の違いです。


 20~30年前の住宅融資というのは、住宅金融公庫が一般的で、当時の金利は5.5%ほどでした。その金利ならば、確かに最初は元金はなかなか減りません。


 ちなみに3000万を30年返済(当時は木造20年まで、鉄骨30年までという限度がありました)で金利5.5%だと、月々の返済は170,336円。

 そのうちの元金部分は、32,836円。つまり137,500円は、金利(資産にも何にもならないお金)でした。


 今は住宅金融公庫はなくなり、フラット35がありますが、1.7%ほど。変動金利だと1%を切る商品も出ているくらいです。

 仮に3000万を同じく30年返済、金利1%で借りると、月々の返済額は96,491円、元金部分は71,491円、金利部分は25,000円です。


 この違い、凄いですよね。


 20年ほど前は、それにプラスして「ゆとり返済」というものもあり、当初5年の返済額を50年返済と同じ計算をし、つまり金利がほとんどで、元金が5年でほとんど減らないという商品もありました。


 オールキャッシュは一番得ではありますが、そうならずにローンが残るのであれば、ローンに対する正しい知識を学んで、その上で身を守るべきです。